24人のビリー・ミリガン<上>ダニエル・キイス

24人のビリー・ミリガン

1977年に起こった3件のレイプ事件で逮捕されたビリー・ミリガンが、多重人格であることが判明し無実となる。上巻は、その裁判にいたるまでの過程と、無罪となりビリーが治療に入るまでの過程が描かれています。



実はダニエル・キイスの著作は大昔に香山リカの本を読んでいたときから知っていたのですが、なぜか読む機会に恵まれず、年末にまとめてAmazonで本を買ったときについでに買いました。



話の内容は興味深いとは言え、多重人格者の話そのままです。



香山リカは、この話を「自分探し」と結びつけ、「私って多重人格なの〜」という若い人たちの心理に潜む自愛意識を指摘していました。



ノンフィクション小説とは言え、とてもよく書けていると思うので一読の価値はあると思います。古典の域に入りつつありますしね。