小倉昌男 経営学 (1999)

経営学

いまさらながら読みました。 本当は学生の時に読んでおくべき本だと思うのですが、なんとなく本棚に入っていなかった本です。



金井さんの「リーダーシップ入門」の一つのケースとして小倉さんが取り上げられていて、「身銭を切る」などの小倉さんの持論が面白いなと思ったのでAmazonで購入しておいたんですね。 で、今日読んだのですが、これは良書です。 もし未読であれば、是非一読されることをお勧めします。



著作は経営者の著作というよりは、優秀なコンサルタントの著作のように思えます。文章の中に何度と無く出てくる「私は考えた」というセンテンス。大変分析的な思考を経て、宅配便という領域に参入していった様が描かれています。取次店の数と郵便ポストの数の比較、集配拠点の必要数を算出するために引き合いに出される日本の警察署の数、など、様々な判断を行う際に必ず客観的な数値が出てきます。



最後の持論の項で、「論理的思考」と「戦略的思考」の重要性にさらりと触れていますが、嫌味にならない範囲で本人の経験が語られている印象を持ちました。



大変勉強になりました。